妊活・不妊治療当事者インタビュー #000 もちこさん/第1子/体外受精

このたび、妊活・不妊治療当事者インタビューという企画をはじめました。
色々なおうちの色々な不妊治療への取り組み方を聞いてみたい!という、私の興味から生まれた企画です。

というわけで第0回目は自分自身でこたえてみます。

もちこさんのプロフィール

お名前もちこさん
年齢ご自身 35歳/夫 37歳
お仕事時短勤務+ちょこっとフリーランス
お住まい埼玉県
現在の治療体外受精に取り組み中
Q
まずは自己紹介をお願いします!
A

こんにちは、もちこです!

仕事はデザイン系の仕事をしていて、時短会社員+ちょこっとフリーランスの二足わらじをしながら、不妊治療に取り組んでいます。気分転換と治療記録のため、「さとうさんちの妊活日記」というブログを書いています。

夫は2つ年上で、都内まで通う不規則勤務な会社員をしています。

Q
お二人の馴れ初めは?
A

2016年に婚活アプリで知り合いました。
2017年に同棲スタート、2018年に入籍したので、もう3年目ですね。はやーい!

私はずっと静岡県に住んでいたのですが、30歳の時に8年付き合った彼氏と別れたあと地元で婚活をするも、なかなかコレという人が現れず。
「もう地元離れるのもアリかな?」と思って、関東の人と会いはじめた中の一人が今の夫です。今思えば、初対面の時から話しやすい人でした(笑)

結婚式はレストランウエディングでアットホームに挙げたそう。

もちこさんちの不妊治療は…?

Q
治療をはじめたきっかけは?
A

理由は大きく2つあります。
・入籍した時、私34歳/夫36歳ともうそろそろ良い年齢であったこと
・夫に射精障害があり、そもそも妊娠するようなタイミングが取れなかったこと

夫は「子供が欲しい」私は「まぁいてもいいかな〜」くらいの感じでいたのですが、後から後悔するのも良くないなと思い、やるだけやってみることにしました。

Q
今通っている病院と、通う決め手になったことを教えてください。
A

今は獨協大学埼玉医療センターのリプロダクションセンターに通っています。

ドアtoドアで1時間以内のクリニックを比較したのですが、
・男性不妊外来がきちんとあること(夫の受診しやすさを優先)
・婦人科と泌尿器科で連携が取れていること
・総合病院なら何かあってもカルテが1つにまとまること
・一定のレベルが担保されているだろうと判断したこと(花マルじゃないにしても不可はないだろうと予想)
が決め手になりました。

Q
今までどんな妊活・治療に取り組まれましたか?
A

2018年入籍スタート時から自己タイミング、2019年5月から病院に通いはじめました。
スタート直後から一通りの検査をするうちに夫が梅毒の陽性反応が出てしまい抗生剤をしばらく投与/私は6センチ大のチョコレートのう胞があるのが判明したので、夫の治療中に薬でちょっと小さくなるのを試したりなんだりで、すぐに実際の治療に取りかかれませんでした。

その後、9月〜12月にかけてAIHを4回しましたが、こちらもカスリもせず(笑)

年齢に比べAMHが少し低めだったので、2020年になったタイミングで体外への挑戦を決心しました。
AIHで回数を重ねてしまうと、チョコレートのう胞が大きくなってしまう→手術するしかない→余計にAMHが下がる…という一番のバッドエンドルートを避けるためです。

1回目の採卵:ショート法(8個採取、成熟卵6個)→ふりかけで全滅
2回目の採卵:ショート法(11個採取、成熟卵8個)→全部顕微受精→胚盤胞5つ ヤッター!

このあとは胚移植を行なっていく予定です。

Q
治療に関する情報収集は、どのように行なっていますか?
これが良かったというオススメのものがあれば教えてください。
A

主にインターネットと書籍、Twitterですね。
インターネットやSNSの情報は玉石混合だと思っていましたが、書籍もめちゃくちゃ玉石混合でした(笑)

コレ、絶対不妊治療ビジネスやろ…みたいなトンデモ本が平気で平積みされているので、正しい情報かどうか/信じるかどうかは、常に気をつけるようにしています。

著者名で検索して、スピリチュアルっぽい話が出てきたらそっ閉じです。

その観察眼を養うため、SNSで医療クラスタ・スピリチュアルウォッチャークラスタもフォローしています。

下記は読んでみて良かったな〜と思う書籍です。
卵子の話/浅田 義正(著) …夫に体の状態や治療内容を説明する時にとても役に立っています。
男性も女性も知っておきたい 妊娠・出産のリテラシー/宋美玄他(著)…おまじないやスピリチュアルに頼らない、きちんとした知識を得るのに役立ちました。
ポジティブ妊活7つのルール/田口 早桐 (著) …現実で的確なアドバイス+気持ちが前向きになれます。

Q
病院の治療以外に、取り入れていることはありますか?
A

10日〜2週間に1回の鍼灸院と、漢方、サプリメントを取り入れています。

鍼灸院 1回4000円×2回=8000円/月
漢方 1ヶ月5万
サプリ(葉酸のみ)3000円

短期決戦したい!という気持ちから夫婦で話し合ってはじめました。
鍼灸は元々の肩こりや冷え性がかなり改善したので、通ってよかったと思っています。
漢方はかなり高いので、続けるかどうか今迷っています。

血液検査のヘモグロビン値は改善されたのですが、それが漢方のおかげなのか鍼灸のおかげなのか、はたまた運動をするようになったせいなのか…謎です(汗)

Q
治療をはじめてみて、想定と現実にギャップはありましたか?
A

通院は大変だろうな〜と思っていましたが、予想以上だったのは薬による体調の悪化ですね。ホルモンに影響されやすいみたいで。

1ヶ月で、絶好調だなと思える日が1日もない!(笑)
偏頭痛、眠気、気持ち悪さetcを、騙しながらなんとか生活しています。

この、「寝込むまでではないけれど、仕事に集中できない」状態にストレスを感じてしまいます。

Q
治療のことで、今悩んでいること・困っていることはありますか?
A

今いちばん悩んでいるのは、「仕事の両立」と「これからのキャリア設計」のことですね。

ありがたいことに、半年先・1年先のお仕事の話をいただくこともあるのですが、いつ通院になるか・いつ妊娠するかなど予定がまったくわからないので、先の約束をすることができずにいます。

また前述の通り、すこぶる体調が低空飛行なので、今までと同じように働くことに限界を感じてきています。

一旦仕事の分量を減らすのもアリかなぁ…でも辞めちゃうと産休・育休手当がまったくなくなるのはきついな…という天秤でユラユラしまくっています。

Q
気持ちが落ち込んだ時はどのように対処していますか?
A

夫に話したり、Twitterでつぶやいたり、ブログに書いたりすることが多いです。とくに、Twitterでは同じ妊活仲間の皆さまにとても助けられています!

あとは愚痴る先を使い分けたりしていますかね。
例えば、その時の状態によってはTwitterの妊活仲間の陽性報告に、おめでとうと思いながらもうまく喜べない時がある。そういうのは夫に聞いてもらっています。

反対に、性別差でどうしようもないこと…頭ではわかっているけれど、私ばっかり注射しているし不調だしツライ、みたいなことは、Twitterに書いたり。

あとは、なるべくご機嫌でいるつもりでも、これもまたホルモンバランスで制御しづらい時があるので、前もって夫に説明しておくようにしています。

体力づくりで夫とスロージョギング。週に1〜2回は続けられています。
Q
治療費はどのように工面していますか?
A

治療費は、お互い給料8割を入れる共通財布+結婚前からのそれぞれの貯金から出しています。

助成金の年収上限をギリ超えてしまっているので、すべて自費なのがなかなか痛いです…が、時間に代えられないので、緊急用のお金だけは残して使えるだけは使う方向性です。

良くも悪くも2ヶ月続けて採卵ができなかったり、胚移植周期も途中で中止になったり…と、結果的に休み休みになっているので、なんとか続けて入られています。

この前ファイナンシャルプランナーさんに相談して、年間いくらまで治療費に当てても大丈夫か?というのを計算してもらったりもしました。

Q
治療をサポートするために、工夫していることや利用しているツール・サービスはありますか?
A

家計簿はマネーフォワード、薬のリマインドにGoogle カレンダー、体調の計測に頭痛ーるを使っています。

基礎体温は面倒くさく、ストレスになってしまったので一旦お休み中です…。

あと、紙の手帳が手放せなくなりました。
月経から何日というのがパッとわかるので、診察の時にも楽チンだなと感じています。

Q
治療に取り組んで、良かったなと感じたことはありますか?
A

1つ目は、夫婦で真剣に向き合う時間が増えたことです

今まではどうしても「私が我慢すれば」みたいに思ってしまう癖があったのですが、不妊治療は頑張らなきゃいけない部分がただでさえ多いので、我慢なんかしてられるかー!と開き直り、お願いしたいことは素直にお願いする、ということができるようになりました。

結果、夫が進んで家事をやってくれるようになり、家事分担が進みました\(^o^)/
体調が悪い時には安心して休めるようになってきたので、とても頼もしいです。

2つ目は、チョコレートのう胞が見つかったこと&自分の体に向き合えたことです。

今までは仕事が中心の生活で、体をおざなりにしても(?)月経はほぼ28日周期で来ていたので、まさか、よもや、そんな病気を持っているとは露ほども思っていませんでした。

治療を始めたことで、体質の改善や体力づくりなど、「健康でいること」を意識することが増えました。これは今だけの話でなく、これから年齢を重ねていく上でも無駄にならない知識になると思っています!

生活改善もだんだんできてきています。ビバ健康的な生活!

・リズムの整った健康的な生活を心がける
・(運動しなさすぎだったので)オンラインヨガとスロージョグはじめる
・野菜とタンパク質多めの食事を心がける

Q
では最後に、妊活戦士の皆様へメッセージをお願いします。
A

ここまで長々とご覧いただきありがとうございました。
隣の芝は青く見えることもありますが、自分たちを信じて、ゆるゆるとがんばりましょう。
私のところにも、皆さんのところにも、早くコウノトリが訪れますように!

管理人より

というわけでインタビューされるつもりで答えてみたら、結構長くなっちゃいました😆

不妊治療は、「長く出口の見えない真っ暗なトンネルを歩いているようだ」と言われることもありますが、治療を始めてからの1年ちょっとを振り返ると、嫌なことばかりではなかったな、と思えました。

というわけで、インタビューに参加してくださる方、大募集中です!
下記のページからどうぞよろしくお願いいたします。

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ありがとうございます、励みになります

この記事を書いた人

もちこ

1984年生まれ、埼玉県在住。2歳年上の夫と2人暮らし。
2018年3月結婚→2019年5月から獨協医科大学埼玉医療センターリプロダクションセンターで不妊治療スタート。2019年9月〜AIH3回×→2020年1月から体外受精(ART)へ。詳しくは自己紹介不妊治療の経過とお金のまとめへどうぞ。